血圧と入浴の関係について(2017年12月1日)

 風呂というのは、身体を温めてくれたり、リラックスできたり、脚に水圧がかかってムクミがとれたりとか、血圧も入浴すると下がると言われてますので、悪いものではないんですけども、入り方によっては、血圧の上がり下がりの関係でいろんな疾患を起こしてしまったり、事故で亡くなるという方が非常に多いということですので、その予防法について今日はお話いたします。



一つ目は、温度差を小さく

 存知の人多いと思うんですが、温かいお部屋から特に冬に脱衣所で服を脱ぐと、「あ!寒っ!」ってなると思うんです。“寒い”ということは、血管を収縮させて熱を逃がさないように身体が反応し、血圧は上がります。そして、浴室内も温めていないと寒いですから、またゾクってなって血圧が上がる、ということになります。

 ので、お風呂に入るときは前もって、例えば風呂の蓋を開けて浴室内に湯気をたてたり、シャワーを使って温めたり、脱衣所だと暖房器具であたためるといいかな、と思います。


2つめは、お湯の温度

 (神窪)は熱いお湯が苦手なんですが、お年寄りや、人によっては42度ぐらいの熱いお湯を好まれる方がいますが、お風呂場が寒いところに熱いお湯に“パッ”て入ると、身体がビックリするんですね、「熱っ!」って。そうするとまた血圧が“ボーン”と上がります。

 ので、温度はできるだけ少しぬるめの38度から41度ぐらいまでに設定していただいて、入った時に「熱い」って感じないぐらいのお湯にしてください。どうしてもぬるければ、お湯に浸かった後に温度を上げてください。

 も、お風呂に入ってしばらくしてきますと、だんだんだんだん温もってきて、血管が拡がって血圧が下がる、ということになります。



3つ目は、食後の入浴

 齢の方や、高血圧の方が食後にお風呂に入ると、消化、吸収のために血液がお腹の方に集まるので、血圧が下がってめまいやふらつく食後の低血圧を起こしたり、高血圧の人は血圧を戻そうと血圧が上昇して危険な状態になることもあります。



その他、注意点

 湯には肩まで入らないということも重要です。特に心臓の悪い方とか血圧が高い方は、肩まで入ると水圧が全身にかかりますので、心臓がぐっと締められる形になるので、負担をかけるということになります。みぞおちまで、とか言われてますが、せめて胸までにして、あまり肩まで浸からないということが重要です。

 後に、元気な人でも長く温まった状態から急に立ち上げると、血液が一気に下半身に下がるので、頭に血が回りにくくなるんだそうです。急に立ち上がってふらついて、倒れてどっかに頭を打って大けが、下手したら脳内出血。湯船の中で意識がなくなれば、そのまま湯船で溺死ということもあるので、みなさん気を付けてくださいね。

 齢者の方や、血圧が変動しやすい方がお風呂に入られる時は、十分そこら辺を注意して入浴介助して頂ければよいかと思います。


神窪ケアマネージャーによる、季節にまつわる「よもやま話」
2017年12月1日号

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