お薬の飲み方について(2018年9月3日)
今日は、お薬の基本「お薬の飲み方」についてお話したいと思います。
4つのお薬の飲み方
お薬の飲み方には、「食前」「食後」「食間」「寝る前」の4つが一般的かな、と思います。「食前」に飲むお薬というのは、胃の中が空っぽの状態で飲むことで身体に吸収しやすくするお薬になります。気を付けるポイントとしては、「食前」というとお薬飲んだらすぐにご飯を食べてしまう方がいらっしゃるんですが、吸収するまでの時間がありますので、原則的には大体お薬を飲んだら30分ぐらいはご飯を食べないこと。お薬飲んでから30分ぐらいしてからご飯を食べてもらうというのが、「食前」の一番効果的なお薬の飲み方になります。
「食後」に飲むお薬というのは、胃に負担をかけるお薬もあるので、消化してる時にお薬も一緒に消化させてしまおうというお薬になります。先ほどお伝えした「食前」の反対で、「食後」はご飯を食べ終わったら30分以内にお薬を飲むのが最適だと言われています。
「食間」というのは、昔笑い話で食事の途中に飲むとかいう話があったんですけども、そうではありません。ご飯を食べて胃から消化吸収していくのに大体2時間ぐらいかかると言われています。ご飯食べ終わって、2時間後ぐらい経って、お腹の中に何もないという状態で飲むことで効果が得られるというお薬になります。食後2時間ぐらい空けて飲むというのが「食間」の飲み方になります。
「寝る前」のお薬は、寝るときに飲むお薬です。特に眠剤の場合は、飲んで少し時間を空けてしまうと効かない場合もありますし、反対に足元がふらついたりします。枕元に水とお薬を置いといて、トイレとか全部済ましてお布団に入ってから飲む、ようにしてください。
お薬は水かぬるま湯で
注意していただきたいのは、何で飲むか?ということ。牛乳やグレープフルーツジュース、紅茶、コーヒーで飲む方は居ないとは思うんですけども、お薬の内容によっては、牛乳で反応したり、グレープフルーツジュースは例えば降圧剤に反応して効きすぎることもあります。お薬によっては一緒に飲むものに反応してしまうお薬もありますので、できたら水かぬるま湯のどちらかで飲むようにしてください。できたらコップ1杯ぐらいの量で飲むというのが良いです。というのは、お薬というのは水と一緒に飲むことで、溶かして吸収しやすくなります。少しの水で飲むと、喉とか、食道のところにお薬がひっついてなかなか胃の中に下りず、そこで溶けてしまうので、粘膜を痛めたり、薬が効果的に効かない場合があるので、少し多めの水で飲んでいただくことも重要だと思います。
お薬の飲み方禁止事項
また、飲みやすくするために、自分でお薬を砕いたり、切ったりするのはやめてください。お薬の種類によっては、特に糖衣錠とかコーティングしてあるお薬は、体内で効くところで溶けるようになっているので、砕いたり切ったりすると、あまり効果的ではなくなってしまいます。そういうことを注意して、飲めない場合は先生や薬剤師に相談して、細かくできる薬とか飲みやすいお薬に替えてもらうというのが重要かと思います。お薬を捨てる場合
最後に、お薬の捨て方についてお話します。安易に、例えば水薬であれば台所に流すとかしてしまうと、環境破壊につながります。カプセルや錠剤など普通の飲み薬は、包装を取り外してから可燃ごみとして捨てる。目薬とか軟膏、水薬は、油と同じように新聞紙やティッシュペーパー等に吸わせるようにして捨ててください。
お薬は、正しく飲んでいただきたいと思います。
神窪ケアマネージャーによる、季節にまつわる「よもやま話」
2018年9月3日号